メディアプリントをご存知ですか?
一般的にデジタルカメラで撮影したものを「デジカメ画像」と呼んでいますが、実は業界の中では、デジカメ画像をPC上でトリミングしたり明るさ調整などの編集した画像を「メディア画像」と呼んでいます。
「デジカメ画像」では、フロンティア(富士フィルム社製プリント処理機)は明るさや色調などの自動補正を行いますが、「メディア画像」の場合はすでにPC上で調整済みであると判断して、フロンティアは自動補正を行いません。
もちろん検定作業の中でオペレーターが手動補正を行いますが、手動補正だけでは限界がありますので、「メディア画像」をご注文の場合はご自身のPCで見る画像の明るさと仕上りプリントの明るさの差を把握した上で、画像編集することをお勧めいたします。
自動補正は欠かせない機能!
ホームプリンターでの出力では、思うような色調が得られない経験をお持ちの方は多いと思います。これは自動補正機能などの差によるものです。この点、フロンティアの自動補正機能は素晴らしいものがあります。
例えば、結婚式で白のドレスを着た花嫁を写真に撮るとデジカメの頭脳は明るいものを撮っていると勘違いしてしまい、どうしても顔が暗く写りがちになります。これを調整するために補正を行うわけですが、手動補正の場合は画像全体に対して明るさを調整するために、顔の部分を明るくすると肝心のドレスが明るくなり過ぎて真っ白になり質感がなくなってしまいます。
これに対して自動補正機能は顔の暗い部分だけを明るく補正し、顔もドレスもキレイに仕上がるように調整されるよう、プログラムされております。
※特に結婚式などの写真は、暗く写ることが多いようですが、そのような場合でも一般的には明るさ調整はしないことをお勧めいたします。
※プロ仕上げコースでメディア画像の場合は、自動補正はかからず、手動補正のみ行います。また、補正なし仕上げコースでデジカメ画像の場合は、自動補正はかかります。
写真には決められたサイズがある
画像の縦横の長さと写真の縦横の長さがピッタリ合っていないとプリントした時に縦横のどちらかが必ずカットされます。 仮に正方形の画像を長方形のプリントサイズの中にピッタリ入れることは不可能なわけですから、画像を作る場合はご希望のプリントサイズに合わせた比率で作成する必要があります。また、同比率であっても処理機の関係で画像の周囲が少しずつカットされますので、その分を想定して余裕をもって作成(撮影)することをお勧めいたします。
最近では撮影時に「HV(ハイビジョン)」や「パノラマサイズ」で撮影できるデジタルカメラもありますが、「HV」や「パノラマサイズ」の設定で撮影されたものを「Lサイズ」などでプリントすると左右が大きくカットされますので、特にご注意下さい。
画像が変形サイズでどうしても全面カットなしでプリントしたい場合は、プリント注文画面のコメント欄に「カットなし」とご記入して いただければ、処理段階で対応いたします。この場合は縦横どちらに不規則な余白ができますが、これをカットせずに発送いたしますのでご了承下さい。
日付け入りプリントに注意!
デジタルカメラで撮影した画像は、画像データの他に撮影日付や撮影モードなどの情報も一緒に記録され、保存されています。この情報を「Exif情報(Exifファイル)」と言います。ご注文時に日付印字「する」になっている場合は、この情報を自動的に参照して日付が印字されます。
しかし、最近のデジタルカメラでは、ホームプリンターでもプリントすることを考えて、画像に直接日付が写し込まれるように設定できるものもあります。この場合は、日付印字「する」にしてご注文されると日付がダブって入ってしまいますので、注意が必要です。
(画像を開いて右下などに日付が見えるか確認してみてください。)
※日付印字「しない」に設定されてご注文されても元々画像に写しこまれている日付は消えません。
また、PC上で編集した画像やCDなどに書き込んだ画像は、使用したソフトが「Exifファイル」に対応していないと撮影日付が消去されたり、日付が変わって記録される場合がありますので、ご注意下さい。(「Windows XP」であれば、画像ファイルのプロパティで確認できると思います。)
Exifデータは便利な機能!
前項の日付プリントのしくみでも書きましたが、デジタルカメラで撮影した画像は、画像データの他に様々な撮影に関する情報が記録されており、この情報を「Exif情報」と言います。
Exif情報には撮影日付の他にも「デジタルカメラのメーカー/機種」や撮影時の「シャッタースピード」、「絞り値(F値)」、「撮影モード」、「測光方法」、「ストロボの有無」・・・などまだまだ沢山あり、「より撮影を楽しむ」や「より撮影を上達」するには大変便利です。
Exif情報については、PCによって画像ファイルのプロパティでも一部見れますが、より詳しい情報に関しては、「Exif Reader」という無料ソフトがありますので、下記のサイトよりダウンロードしてみて下さい。
画素数万能でないことを知ろう!
現在のデジタルカメラは高画素数の時代になっており、各メーカーともに競ってこの開発に躍起になっているようです。しかし「高画素数=キレイ」かというと必ずしもそうではないようです。その一つの理由はCCD(受光素子)の大きさにあります。小さなCCDの中に無理やり情報を詰め込もうとすれば、当然そこには無理が生じてしまいます。もちろん現在の技術ですから、その辺は十分に対策はとられておりますが、やはり大きいものにはかないません。
フィルムで例をみますと、ISO感度の高いフィルムほど高価であり、写りもよいと誤解されている方が多くおりますが、実際には感度が高ければ粒状性が悪化して色再現が悪くなります。通常撮影においては低価格のISO感度の低いフィルムの方が色再現が良いのです。(しかし、暗いところの撮影では、高感度フィルムにはかないません。)
デジカメ撮影においても目的に応じて余裕を持った画素数で撮影することをお勧めいたします。
プリントに最適な画素数は以下の通りになります。
画素数の小さい画像でもご注文のあった画像は、プリントされますので、ご注意下さい。
特にPC観覧用のソフトで保存されたDVDやCD-Rからドラッグ&ドロップされる場合などは、元画像の他に一覧表示用の縮小画像が一緒に保存されている場合がありますので、ご注意下さい。
プリントサイズ | 寸法 | 推奨画素数 | 必要ピクセル数 |
---|---|---|---|
L | 89o×127o | 200万画素以上 | 1200×1600 |
DSC | 89o×119o | 200万画素以上 | 1200×1600 |
はがきサイズ | 102o×152o | 200万画素以上 | 1200×1600 |
HV | 89o×158o | 230万画素以上 | 1152×2024 |
2L | 127o×178o | 300万画素以上 | 1536×2048 |
DSCW | 127o×169o | 300万画素以上 | 1536×2048 |
パノラマサイズ | 89×254o | 200万画素以上 | 717×2016 |
六切 | 203o×254o | 400万画素以上 | 1728×2304 |
W六切 | 203o×305o | 400万画素以上 | 1728×2304 |
四切 | 254o×305o | 400万画素以上 | 1728×2304 |
W四切 | 254o×365o | 400万画素以上 | 1728×2304 |
CRタグ設定の際はご注意を!
「CRタグ」とは、デジカメプリントの際にプリンターが自動補正をするというのは、前項までに書きましたが、この自動補正を撮影者の意図によって止めさせるタグのことです。
自動補正をされたくないユーザーはCRタグを設定して保存すれば良いのですが、デジタルカメラによっては、夜間撮影モードや夕日撮影モードなどがあり、こういった撮影モードを設定すると自動的に「CRタグ」がついてしまうものがあります。
フロンティアの自動補正機能では、色調、画像コントラストをはじめ撮影者の撮影意図を予測し、手動補正ではできない細かな補正を行っている優れもので、単にオート機構で補正を楽にしようというものではないのです。
そこで当社では、知らずに「CRタグ」がついてしまっているケースが多いようですので、ご注文メモ欄に「タグ設定あり」の指示がない限り、タグを解除して自動補正をしてプリントいたします。
RAWデータの補正は慎重に!
デジタルカメラで撮影されたデータは、撮影してJPEGに保存される時にデジタルカメラの頭脳が画像データに色付けを行っています。この色付けの仕方はメーカーによって様々で、同じ撮影条件で同じものを撮影しても、デジカメの機種の違いで画像の色などが変ってきます。
RAWデータとは、この色付けをする前のデータのことで、自分で好みの色に色付けをした後、JPEGに変換するのです。
こういったRAWデータの取り扱いに関しては、ファイル容量が通常のJPEGの2倍以上もあることから、当店オペレーターによる検定作業(手動補正)ができない場合があります。また、RAWデータから変換したものでなくても、極端にファイル容量が大きいものに関してもRAWデータと同じ扱いになります。
RAWデータから「Lサイズ」などにプリントする場合は、多少圧縮しても十分キレイにプリントできますので、プリントサイズに応じたデータ作成をお勧めいたします。
通常の設定では「外接ジャストフィット」になります!
「外接ジャストフィット」は画像データがどんなサイズであっても、写真に余白が出ないようにプリントされます。下記のように画像データが正方形などの場合は、上下がカットされて仕上りますので、ご注意下さい。
画像データを作成する場合は、画像サイズを写真サイズに合わせて(解像度を300dpiの場合)作成することをお勧めいたします。
【関連情報】
写真に文字などを入れても大丈夫?
画像をカットされたくない場合は「内接ジャストフィット」で!
画像の4隅にカットされたくないものが写っている場合やHV(ハイビジョン)画像をLサイズにプリントしたい時などは、「内接ジャストフィット」をご利用下さい。ご注文時のご注文メモに「カットなし」または「内接ジャストフィットでプリント」などとご指定いただければ、対応させていただきます。この場合は、画像データによっては上下左右に不規則な余白(白フチ)が出てしまいますがご了承下さい。
証明写真などのサイズが決まっているものを作成する場合は「リサイズなし」で!
「リサイズなし」は画像データを拡大や縮小することなく、画像サイズ(ピクセルサイズ)のまま、写真にプリントされます。
画像サイズが写真サイズより大きい場合は、その分カットされてプリントされますので、画像サイズより大きい写真サイズでご注文下さい。
ご注文時のご注文メモに「リサイズなしでプリント」などとご指定いただければ、対応いたします。
是非一度ご覧いただき、ご参考にしていただければと思います。